TECHNOLOGY & PRODUCTS
2016.11.08

マグネシウム合金の薄肉加工技術

みなさま
お世話になります。
ステンレス、チタンの精密旋盤加工 中川鉄工 中川ひろしです。
さてこのたびは一昨年に認定いただきました補助事業の内容を少しお伝えさせていただこうと思います。
当時は航空機への参入をめざし、毎日遅くまで書類の整備等を行っている時期でした。
既にマグネシウムの加工を行っておられるところも多々ございましたが、他社様がやっておられない領域をと書類を提出し、採択されて動き出した事業でございました。

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これはマグネシウム合金AZ31の無垢の丸材です。
大きさはφ100×180です。この無垢の丸材から下記のような形状まで削り込んでワイングラスの形状に致します。

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この形状まで削ります。ほとんどが切粉(削りかす)です。航空機の仕事をさせていただきましたが、同じくほとんどが切粉でした。
この形状に削り込むためには、工具の選定と、削り方の選定です。しかし折角出来上がった品物が、、、
最初の削った表面はピカッとしているのですが、材料の持つ特性で、金属肌のままだと酸化(さびて)しまいます。
そのために実施したのが、漆塗加工です。

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商品開発の過程は本当に大変です。
丁度この開発と同じ時期に、東京のマグネシウムを扱われる工場で大火災がありました。
きちんと取り扱えば全然大丈夫なのですが、やはり加工実施する社員さんがビビッていたのは今では良い想い出です。
弊社は昔、中川式英米螺旋装置機という工作機械のメーカーでもございました。
この開発があり、自社商品tie-mglassにつながったものと確信いたしております。
このような案件がございましたら、よろしくお願いします。

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